「上司が評価してくれない」「やりがいが見出せない」「気持ちが安らがない」……。2500年前の教えをもとに気鋭の僧侶が古くて新しい悩みに答える。

「仮面のつき合い」なら、いっそ独りのほうがいい

●心を許せる友達がいない。
●昔の親友からライバル視され、疎遠になってしまった。
●家族から疎んじられているようで、会話もない。

寂しくなる理由は「いい人を演じている」からです。現代人は「いい人の仮面」をつける傾向が強く、それゆえ心を許せる友達ができにくくなっていると思われます。あるいは、親友からライバル視されて疎遠になってしまうのも、「仕事の仮面」をかぶったまま相手と接しているからかもしれません。

仕事をするうえではたしかに、ある種の仮面が必要です。職場では皆、自分の「素」の感情をストレートに出すことはしないでしょう。たとえ上司に文句を言いたいとか部下を怒鳴り散らしたいと思っても、感情を抑えなくてはなりません。それは仕方のないことですが、あまりに自分の「素」を出さないでいると、逆に出したい衝動がわいてきます。