愛子さまには「敬宮(としのみや)」という御称号があるが、報道でもあまり使われない。系図研究者の菊地浩之さんは「ファーストネームを呼ぶのは戦前なら不敬だが、内親王、女王の呼ばれ方も時代に合わせて変わってきた」という――。

人気の三笠宮彬子さまは、大正天皇の曾孫

最近、三笠宮彬子みかさのみやあきこさまに人気があるという。三笠宮家は大正天皇の四男・三笠宮崇仁たかひと親王を祖とする。彬子さまは、現在の天皇から見て「祖父の弟の孫である女王」ということになる。一般人なら「はとこ」「またいとこ」という関係性だ。

大正天皇は4人の男子に恵まれ、長男が昭和天皇、次男が秩父宮雍仁ちちぶのみややすひと親王、三男が高松宮宣仁たかまつのみやのぶひと親王、四男が三笠宮崇仁親王なのである。秩父宮殿下、高松宮殿下にはお子さんがいらっしゃらなかったが、三笠宮崇仁親王は三男二女に恵まれた。長男が三笠宮寛仁ともひと親王、次男が桂宮宜仁かつらのみやよしひと親王、三男が高円宮憲仁たかまどのみやのりひと親王で、寛仁親王の長女が彬子さまなのだ。なお、昭和天皇の次男、上皇様の弟は常陸宮正仁ひたちのみやまさひと親王だ。

なんで兄弟なのにみんな苗字が違うのか、と思われるかもしれないが、「○○宮」というのは苗字ではなく、ミドルネームなのだ。