妥協できない額ならこう伝えよう
当初の提示額が自分の決めた妥当な希望額より低いときは、躊躇することなく、だが丁重に、「受け入れられない」と伝えよう。マクギンは次のような言い方を勧めている。「私が御社にどのような価値をもたらすことができるかを、まだ十分お伝えしていないのかもしれませんね。それは私よりずっと若い人に提示される額のようですから」(「私よりずっと若い人に」は、状況に応じて「別の種類の仕事をする人に」「もっと経験の浅い人に」等々に置き換えればよい)。それから、この言葉を自分の集めた情報で裏づけよう。
最初のオファーに満足した場合でも、給与についてではないにしても、その職務のなんらかの面について交渉するべきだと、リーズはアドバイスする。ほとんどの企業は求職者がそうするのを当然と思っている。
「何も要求しなかったら、すばらしい機会を逃すことになる」と、リーズは念を押す。
うんざりするほど要求が強いと問題が起こる
交渉の間は一貫して、採用する部署の責任者や面接担当者の目に自分がどのように映っているかを意識しよう。自分の要求だけを突きつけているような印象を与えてはならないと、エルテルは言う。
自分のニーズと会社のニーズの両方を満たす案を見つけようとしているのだということをはっきりさせよう。前向きな表現を使おう。自分の案とは別の案を受け入れる用意もあることを伝えよう。これは慎重にバランスをとる必要がある難しい作業だ。強すぎもせず弱すぎもしない、ちょうどよい要求の仕方をする必要がある。
「あまりに強く要求しすぎて、入社する前にうんざりされるようなことがあってはならない」と、マクギンは釘を刺す。
重要なのは、自分が何に1番関心があるのかということだ。金銭か、それともそのオファーの他の面か……を改めて考え、それがわかったらそこからぶれないことだ。