「話題共鳴分析」によって、個別のブログを眺めているだけでは気づかない共鳴ポイントや話題性を見つけることができます。ブログの中身の定性分析と、全体傾向を数的に把握する「ヒット現象の数理モデル」による定量分析の組み合わせこそが次なるヒットを生み出す原動力になる。それが「大ヒットの方程式」の意味です。
マーケティングには「モノ」ではなく「コト」が大事といわれています。モノさえつくっていれば売れる時代ではなく、モノを使ってどんなことができるのか、その商品やサービスの特徴をアピールする体験談、それを利用する意味や意義などを語る材料が必要です。
その潮流はさまざまな分野の商品、サービスに及びます。消費者の声をいかに吸い上げて施策に活かすか。また話題が広がるネタをいかに捉え、それをクチコミで伝えてくれる人に対してどう働きかけていくのかが、ヒットを生むか否かに関わってきます。だからこそ、今回紹介した「ヒット現象の数理モデル分析」「話題共鳴分析」といった手法が求められるのです。
主にブログのエントリー数をクチコミの代替指標として研究してきましたが、ツイッターなどほかのCGMメディアでも同じ手法で検証可能です。ツイッターやフェイスブックがブレークしたように、今後も新しいクチコミを発信するメディアは主役を交代させながら進化していくでしょう。しかし、「ヒット現象の数理モデル分析」や「話題共鳴分析」という手法自体が古びることはありません。
ヒットコンテンツ研究所社長 吉田就彦(写真左)
1957年生まれ。早稲田大学理工学部卒。キャニオンレコード(現ポニーキャニオン)に入社し、「だんご3兄弟」等数々のヒットを手がける。デジタルガレージ副社長を経て現職。デジタルハリウッド大学院教授、コンテンツ学会理事等も兼務。
鳥取大学工学研究科 機械宇宙工学専攻 教授 石井 晃(写真右)
1957年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程修了。理学博士。2008年より科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業研究員。デジタルハリウッド大学ヒットコンテンツ研究室客員研究員。専門は計算物理学手法を用いた表面科学。
1957年生まれ。早稲田大学理工学部卒。キャニオンレコード(現ポニーキャニオン)に入社し、「だんご3兄弟」等数々のヒットを手がける。デジタルガレージ副社長を経て現職。デジタルハリウッド大学院教授、コンテンツ学会理事等も兼務。
鳥取大学工学研究科 機械宇宙工学専攻 教授 石井 晃(写真右)
1957年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程修了。理学博士。2008年より科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業研究員。デジタルハリウッド大学ヒットコンテンツ研究室客員研究員。専門は計算物理学手法を用いた表面科学。
(構成=小川 剛 撮影=市来朋久)