人間の集団心理、集団行動の物理学
実証的なデータに基づき、たくさんの人間の相互作用による経済活動や社会活動の現象を解明するのが経済物理学だ。だから人間の集団心理・集団行動の物理学でもある。
1990年代に、コンピュータの進歩とインターネットの普及で、経済活動など様々な人間の活動が電子情報として記録され、人間の詳細な行動が観測できるようになり研究が可能になった。その結果、経済物理学の分野で実証的で普遍性の高い法則が次々と発見されている。金融市場に関しては、価格の変化に追随するような集団行動が市場全体の特性を支配していることが明確になっている。私の研究室でも、膨大なPOS(販売時点情報管理)データから、価格変化と販売量の変化の間の法則性を発見している。
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(構成=吉田茂人)

