ブログの書き込みを定量分析することで、大局的なクチコミの動向や商品の売れ行きを推測できることはすでに説明しました。さらに踏み込んでブログの書き込みをヒットにつなげるには、書き込みの内容を読んで、消費者の動向や隠れた本音を知ることが必要です。つまり定量分析と定性分析を組み合わせることでクチコミの世界は可視化されます。

定性分析の基本はブログに書かれた内容を読み解くことですが、これが難しい。ある映画を観た感想として「ストーリーは感動的だったけど主演俳優の演技はいまひとつだった」とあったら、この映画の評価はブロガーにとってよかったのでしょうか、悪かったのでしょうか。また直接的な感想や意見が少ないのが日本人のブログの特徴で、「微妙」とか「まあまあ」といった曖昧な表現が多い。このようなモヤモヤした言葉から、評価のよし悪しを結論付けなくてはなりません。