体重60キロなら60グラムのタンパク質が必要

一日に必要なタンパク質は、体重1キログラムに対して1グラムです。体重60キログラムなら60グラムのタンパク質が必要になってきます。ただし、タンパク質から筋肉をつくる効率は年をとるにつれて落ちてしまうので、私たち世代は、体重1キログラムあたり1.2グラム程度のタンパク質を摂取するのが理想です。

肉100グラム中、豚ヒレは22.2グラム、鶏モモ肉は17.3グラム、和牛サーロインは17.1グラム程度のタンパク質が含まれています。卵は1個(60グラム)につき7.4グラム、木綿豆腐は1丁(300グラム)につき21グラム、納豆は40グラムにつき6.6グラム、牛乳は200ミリリットルにつき6.6グラム程度のタンパク質が含まれています。参考にしてください。

タンパク質は、体内で貯蔵できないので、一度にたくさん食べても意味がありません。一日3食で、肉、魚、卵、乳製品などの動物性タンパク質と、大豆や大豆製品などの植物性タンパク質をまんべんなく摂ることが大切なのです。

シャキッと元気な体をつくるには、栄養をしっかり摂らなくてはなりません。中でもとりわけタンパク質は重要なので、意識的に摂るように心がけてください。

内側から「錆びない体」をつくる食品

細胞が炎症を起こし、体が酸化することで、老化は進みます。元気にしゃっきり生きるためには、体の酸化を防ぐことが重要なのです。食品の中には抗酸化作用を持つものがあるので、これらを上手に活用して、中からも、錆びない体をつくっていきましょう。

特に、赤、黄、緑といった色の濃い野菜は高いアンチエイジング効果が認められています。緑黄色野菜の天然色素には、αカロテン、βカロテン、リコピン、ルテインといったカロチノイド類が豊富です。これはなんとビタミンEの1000倍もの抗酸化力を持つといわれているのです。摂らない手はありません。

特に、カロチノイド類が豊富な緑黄色野菜は、ニンジン、トマト、ホウレンソウ、グリーンピース、ブロッコリー、エダマメなどです。

和田秀樹『死ぬのはこわくない』(興陽館)
和田秀樹『死ぬのはこわくない』(興陽館)

その他、キャベツ、ハクサイは、抗酸化物質のビタミンA、C、Eが豊富に含まれており、セロリ、カブの葉、トウモロコシ、アボカド、メロンなどは強力な抗酸化物質のルテインを多く含んでいます。

果物では、ベリー類に脳と心臓を保護する抗酸化物質、アントシアニンが豊富なので、意識して食べていただきたいです。ベリー類とは、ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリー、カシス。おなじみのイチゴもベリー類です。ちなみに、リンゴ、プラム、ピーマンもアントシアニンが豊富な食品です。

生で食べれば、野菜や果物に含まれる酵素も体内に摂り込むことができ効率的です。

(初公開日:2025年3月10日)

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