消化機能やアレルギーの改善

グルテンフリー食にしたら「腹部の不快感がなくなって消化機能が改善した」という体験もよく見聞きします。セリアック病による胃腸症状はグルテン除去食を行うことで改善されますが、それ以外の人では症状改善は期待できません。上記同様に「平均への回帰」や「プラセボ効果」などの影響でしょう。

また「アレルギー症状が改善した」という体験談もよくあります。グルテンを含まない食事にすることで、小麦アレルギーの発症を防げるという理由のようです。一見正しいように思えますが、グルテン除去食は小麦アレルギー対応食と同じではないことに注意が必要です。グルテンは小麦アレルギーの原因タンパク質ではありますが、小麦に含まれる別のタンパク質にアレルギー反応を示す人もいるため、グルテン除去の代替食でもアレルギーを起こしてしまうリスクがあります。

そして、ここからが重要です。食物アレルギーの場合、医師による適切な指導の下、アレルギー反応が生じない範囲で経口摂取を行って少しずつ耐性をつけることで、食べられる食品の幅が広がることがわかっています。完全除去が第一であるセリアック病の食事療法とは全く違うのです。「アレルギーがあるから」「アレルギーがあるかもしれない」と素人判断で除去食を行うと、間違って口にした際に却って危険なほどのアレルギー反応が起こるリスクもあります。