日本列島は「3.11」以後も地殻変動が続いている。東北・関東では2年近く過ぎた後でも地震がやむことがなく、富士山など活火山の噴火もスタンバイ状態にある。こうした現象はすべて「地学」が扱う分野なのだが、残念ながら日本人の地球に関するリテラシーは先進国でも最下位に近い。

というのは、高校の理科教科で地学だけが大学受験科目から外されることが多く、長年敬遠されてきたからだ。実は、全国高校生の7%しか地学を受講していないというデータもある。よって、我々の地震・津波や地球温暖化に関する知識は中学のレベルに留まる、というお寒い状況なのである。

本書はこうした「日本の危機」を回避するための絶好の地学入門書である。編著者は中学・高校の理科教諭を26年務めた後に大学へ移籍した科学教育の第一人者で、教育雑誌「理科の探検」編集委員を務める現役の高校教諭と合作したのが本書である。地学が扱う火山、古生物、気象、惑星、宇宙など多分野の現象から、社会人にも興味深いエピソードを選び、親しみやすいイラストとともにわかりやすく紹介する。

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