「義務」なので見返りは難しい

親の介護は同居する長男夫婦がやっていて、次男は盆と正月に顔を見せにくるだけ。親の死後、遺言には「兄弟仲良く半分ずつ」と書いてあったが、長男としては納得がいかない。この場合、長男としては何ができるのか。

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親の介護をしても相続財産は増えない

相続関連の本を読むと、「介護は寄与分になる」と書いてあることが多い。寄与分とは、被相続人(親)の財産の維持もしくは増加に特別の貢献をしたとき、相続分と別にもらえる財産のこと。寄与分が認められれば、相続財産から寄与分を差し引いた残りの財産を相続人で分け、寄与した人は「相続分+寄与分」を受け取ることができる。