「なぜ中からも皇室のしきたりを変える動きがないのか」

「宮中には、男性よりも女性のほうに負荷のかかるしきたりが依然として残っています。それを温存したまま佳子内親王を皇族の制度内に縛り続けるのか。『生身の人間』という言葉には、そのような疑問が暗に込められていたように感じます」

河西氏もこう話している。

「一方で04年に始まった皇室典範改正の議論が一向に決着しない現状に『早く何とかしてくれ』とのメッセージを送ったとも感じました。政府に対する批判でもあり、国民への問題提起でもあったと思います」

河西氏は、最近の佳子内親王は公務が増えているが、これは結婚、皇籍離脱に向けた「ラストスパート」のように感じるともいっている。

それについて原氏は、

「皇族減少は喫緊の課題なのに、なぜ中からも皇室のしきたりを変える動きがないのか疑問です。例えば宮中祭祀はほぼ明治以降の“作られた伝統”です。戦後は皇室の私事になり、国民に諮らずとも変えられるはず。(中略)全部の祭祀に出るようになったのは昭和天皇からでした。その姿勢を上皇と天皇も受け継いでいます。上皇は『国民の安寧と幸せを祈ること』、つまり宮中祭祀を象徴の務めの一つとしたので、なかなか変えられないのでしょう」

写真=iStock.com/tobiasjo
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兄の代弁者である“使命感”のようなものを感じる

石破茂首相がこの問題に手を付ける可能性について原氏は、

「石破茂首相はもともと女系天皇の容認を含めて議論すべきとの立場でしたが、総裁選を僅差で勝利したため保守派に気兼ねし、石破色を封印しました。しかし今年は女性・女系天皇の議論が息を吹き返す可能性があります。石破首相が目指すのは安倍政治の終焉です。この目標を達すれば、再び柔軟な天皇論を打ち出してくるのではないか」

と、やや楽観的な見方をしている。そして原氏は秋篠宮の心の内をこう読む。

「記者会見では秋篠宮家へのバッシングについて『当事者的に見るといじめ的情報』とも語りました。非常に踏み込んだ内容です。“このままでは自分たちは持たない、現状を放置するなら皇籍を離脱します”というSOSにも聞こえました」

秋篠宮の誕生日会見を大手メディアは通り一遍にしか報じなかったが、皇室に多少でも関心のある人間には大きな驚きであった。

秋篠宮の発言は、年々、過激さを増してきているように思う。その背景には、兄の天皇が抱えている悩みを自分が代弁するという“使命感”のようなものを感じる。

長女の眞子さんの結婚が皇族のあり方に一石を投じたとすれば、次女の佳子さんの結婚や長男の悠仁さんの将来が、秋篠宮家だけではなく皇室全体を揺るがす事態に発展するかもしれない。

今年は、国民も政治家も、皇室の行く末を真剣に考えなければならない一年になるのは間違いない。

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