キーエンスの「仕組み化」を4ステップで実践

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第6位は『仕組み化がすべて』でした。超優良企業・キーエンスに新卒入社し、マネジャーを経験した岩田圭弘さんが、キーエンスのすごさの秘訣を明かした一冊です。

岩田圭弘『仕組み化がすべて』(SBクリエイティブ)
岩田圭弘『仕組み化がすべて』(SBクリエイティブ)

岩田さんによると、キーエンスが卓越した成果を上げ続けられるのは、優秀な人材を集めているからではありません。どんな人でも同じように成果を出せるよう、徹底的に業務を「仕組み化」しているからです。

本書では、業務の「仕組み化」は、4ステップで実現できるとされています。

ステップ(1)標準化
ルールをつくり、チーム内のバラつきを解消するステップです。課題を洗い出す→課題の対象となるルールを作る→ルールを明文化する、の3段階で進めます。

ステップ(2)浸透
新しいルールを浸透させるステップです。周知する→ルールの見える化をする→結果報告の場を作る、の3段階で進めます。

ステップ(3)振り返り
新しく作った仕組みが適正に機能し、当初の目的をうまく達成したかどうかを振り返るステップです。ルールの「目標」と「結果」を計測する、「結果」の「原因」を分析する、「失敗したルール」は撤廃して「うまくいったルール」は継続・更新する、の3段階で進めます。

ステップ(4)責任と権限
マネジャーがいなくても組織が回るよう、権限移譲を進めるステップです。責任を明確にする→文書に残す→権限を委譲する、の3段階で進めます。

どんなときも成果を出せる仕組みをつくりたいなら、本書が心強い味方となってくれるでしょう。

やるべき習慣を1つ選んでまずは3週間続ける

来年こそ朝活や運動を続けるぞ……そんなふうに意気込んでいる人は、第8位の『改訂新版 自分を変える習慣力』にもご注目ください。

三浦将『改訂新版 自分を変える習慣力』(クロスメディア・パブリッシング)
三浦将『改訂新版 自分を変える習慣力』(クロスメディア・パブリッシング)

本書では、習慣化の第一歩として、本当の目的を見つけることを挙げています。「何のためにその行動を習慣化したいのか」を確認することで、継続のモチベーションが湧くからです。

本当の目的を見つけたいなら、次の3ステップを試してみましょう。

(1)習慣化したいことを1つ書き出す
(2)なんのために(1)を習慣化したいのかを考える
(3)(2)が達成できたとしたらさらに何をしたいかを、繰り返し書き出す

本当の目的が明確になったら、その達成のために不可欠な習慣をいくつか書き出してください。すべて出揃ったら、そのうち最初にやるべき習慣を1つだけ選び、まずは3週間を目指して続けてみます。そのまま3カ月継続できれば、習慣化できたも同然です。

習慣化の名著として知られる本書。新年の目標や計画を立てるとき、ぜひ手に取ってみてください。