「やばい」に頼らず”推し”のすばらしさを伝える
2位は『「好き」を言語化する技術』でした。
好きな漫画の最新刊が予想外の展開だった、推しの表情管理が天才すぎる、あの選手のナイスプレーに感動した……「好き」を伝えたいのに、どうして自分には語彙力がないんだろう――。そんな歯がゆい思いを経験したことがある人に、本書をおすすめします。
本書は、文芸評論家で、2024年を代表するベストセラーである『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の著者としても知られる三宅香帆さんが「『好き』を言語化する技術」を教えてくれる一冊です。
三宅さんは、作品やライブなどの感動を言語化したいときに有効なプロセスとして、以下の3つを紹介しています。
①よかった箇所の具体例を挙げる
②感情を言語化する
③忘れないようにメモをする
ここで注目したいのは「①よかった箇所の具体例を挙げる」。このプロセスでは、自分の感情を細かく見ていきます。
推しのライブの感想なら、「○○のダンスがうまくなっていたこと」「一曲目が○○の曲だったこと」など、「自分は」「どこが」よかったのかを具体的に挙げていきましょう。三宅さんは、挙げるポイントが細かければ細かいほど感想のオリジナリティが増すとアドバイスしています。
「やばい」「すごい」「好き」に頼ることなく「推し」のすばらしさを伝えたい人は、ぜひ挑戦してみてください。
「睡眠の質を下げるもの」は明確
第3位には『今さら聞けない 睡眠の超基本』がランクインしました。
睡眠不足だと何が起きる?
睡眠の質を高めるには?
二度寝はダメなの?
……こうした疑問の答えを知りたいなら、本書がぴったりです。
本書は、睡眠の専門家として知られる柳沢正史さんが監修者となり、睡眠の基礎知識をまとめています。質のよい睡眠とは何か、睡眠不足によってどんな悪影響がもたらされるのかといった基本から、睡眠の質を高める具体的な方法まで、睡眠にまつわる情報がたっぷり詰まっています。
本書によると、万人に通用する「睡眠の質を高める方法」は存在しませんが、睡眠の質を下げる方法は明確です。以下に挙げた「睡眠の質を下げる方法」のうち、あなたはいくつ当てはまっているでしょうか?
(1)寝室が暗くない
(2)寝るときに周囲の音が聞こえる
(3)寝室が寒い、もしくは暑い
(4)夜のリビング・ダイニングが明るすぎる
(5)寝る前にカフェインを摂っている
(6)寝酒の習慣がある
(7)寝室以外での寝落ちが習慣化している
(8)眠れないのに布団の中にとどまる
(9)寝る前にストレスフルなことを考え続ける
(10)寝る前にスマホでSNSやゲームをする
良質な睡眠を確保したいなら、当てはまったものを改善してみましょう。きっと体調が改善し、仕事のパフォーマンスも上がるはずです。