生活保護受給者のゴミ屋敷

私が行政機関である福祉事務所の生活保護課に勤めていたころのことです。ある女性ケースワーカーから次のような相談がありました。

「前任者から『とくに問題はない』と聞いて引き継いだケースなんですけど、行ってみるとゴミ屋敷で、しかも精神的にもなにかありそうで……」

生活保護の現場に限らず、行政の部署は地区ごとの担当制になっています。こう言ってしまうと元も子もないですが、担当者の中には、どうせ数年で異動するのだからと、臭いものに蓋をするかのように、関わったがために面倒になるのを嫌って、事なかれ主義を貫く人もいるのです。そうして年度が変わった春先に、新担当になった旨を告げる受給者宅への訪問で「聞かされていたことと違う」と新担当が困ることになるのです。