日本の研究がじり貧になった根本問題

日本の大学は高度成長の時期、新増設で忙しかった。それが落ち着くと、「改革」が始まった。まず「大綱化」。一般教育が、人文科学/社会科学/自然科学が各八単位で合計二四単位、などと決まっていたのが、ゆるめられた。社会の役に立たない一般教育は大学の判断でスリムにしなさい。

つぎに「法人化」。国立大学は政府機関だったのが、「国立大学法人」になった。学生定員にほぼ比例して「講座費」が下りてきていたのが、「運営費交付金」が配られる仕組みに変わった。交付金は年一%ずつ削られていく。その代わりに「競争的資金」を獲得しなさい。分厚い書類を書いて申請しなければならない。

貰えるかわからない資金の申請書類を書いて、私など、一年のうち一カ月はつぶしていたと思う。教員組織も国立大学は、学部でなく大学院に組織替えされた。