一般的に秋は成績が変動しやすい時期
9月の模試の結果に続いて、10月の模試の結果もイマイチだった……。そんなとき、親は「もうムリかもしれない」と早々に見切りを付け、志望校変更に走りがちだ。だが、一般的に秋は成績が変動しやすい時期であることを知っておいてほしい。「夏休みにあんなに頑張ったのだから」と、親はすぐに結果を期待するが、夏休み中に総復習した内容が定着するには、もう少し時間がかかる。また、子供はストレスに強く影響される。直前時期は、親はもちろんだが、子供にも大きなストレスがかかってくる。
慌てて第一志望校を変えてしまったばかりに、受験勉強に対するモチベーションがガクッと下がってしまう子供は少なくない。決断はもう少し後に延ばしていいだろう。わが子の不合格を今から心配するよりも、「毎日、本当によく勉強しているね」とわが子の頑張りを認め、褒めてあげてほしい。そして、「今から頑張れば十分間に合うよ」と気持ちが前に向けるような言葉がけをしてあげてほしい。
子供の力は未知数、最後の10日で伸びる子も
小学生の子供の力は未知数だ。合格可能性80%だった子が、当日極度の緊張で実力を発揮できないまま終わってしまうこともあるし、それまで凸凹の成績だった子が、最後の10日間で人が変わったように勉強をし、合格してしまうこともある。「確かなものがない」中で挑戦するのはみんな同じ。このチャレンジこそ、尊いものなのだ。だからこそ、小さな身体で頑張っているわが子を、親は精一杯、愛情を持って応援してあげてほしい。
(構成=石渡真由美)