ロウは記者団に対し、前大統領が「もともと(ゴルフ場に)行く予定ではなかった」ため、「事前の人員配備」はトランプがゴルフをすると決めてから行ったと述べた。シークレットサービスはトランプがゴルフをするあいだ、前方のホールの「安全確認」を行なうなど、「重層的なアプローチ」をとっていた、とロウは強調した。
「おかげで、木立の中にいた容疑者を発見できた」とロウは16日の会見で述べ、「捜査官は、前方で安全確認をして危険を発見するという自分の仕事をした」
現段階では、トランプがゴルフ場にいることをラウス容疑者が知っていたかどうか、あるいはどのようにして知ったかについての情報は得られていない、とロウは付け加えた。
AP通信によると、シークレットサービスの捜査官やその他の法執行機関は、トランプが頻繁に楽しんでいるゴルフをプレーする際、ゴルフカートや四輪バギーに乗って、数ホール前方および後方のエリアを警備していることが多いという。トランプがただちに身を隠す必要がある場合に備えて、装甲車両をコースに持ち込むこともあるという。
ロウは、今夏に発生したトランプ暗殺未遂事件を踏まえ、「前例のない、変化の激しい脅威環境に対応している」と、シークレットサービスの捜査官たちを繰り返し称賛した。
加えて、バトラーでの集会後、ジョー・バイデン大統領がシークレットサービスへの支援強化に取り組んでいることを強調した。バイデンと、11月の大統領選にトランプの対抗馬として出馬するカマラ・ハリス副大統領は、15日の事件を受けて即座に、政治的暴力を非難している。
(翻訳:ガリレオ)
当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら