それでもダメならセカンダリーコントロールとして、起こっていることに対する自分の解釈を変える段階に入ります。そこでは、自分が考えている仮説を一度捨ててみるといいかもしれません。車が売れなかったセールスマンに上司が「何でだろう?」と問いかけたのも、「日曜の午前中は車が売りやすい」という仮説を捨てて、「どうすれば売れるのか」と考え直すきっかけになりました。その「何でだろう?」を自分で自分に問いかけていく。それをぜひ習慣にしてほしいのです。

ただ1つ言いたいのは、人間はくじけるときもあるということ。今度こそ受からなければと思って臨んだ資格試験に落ちれば、誰だって落ち込むでしょう。そういうくじけるべきときにくじけておくのは、むしろいいこと。「くじけてはいけない」と思う認知的負荷は非常に大きいので、本当は落ち込んでいるのにそれを隠して明るくふるまおうとすると、かえってくよくよする期間が長引きます。痛みを受け止めて「喪に服する時間」も人間には必要なのです。

そういうときには「今のは足の小指をぶつけた痛みなんだ」と思ってください。ものすごく痛いけど、それ以上痛くなることは決してありません。

人間の感情や記憶は本人が自覚している以上にあやふやで当てにならないものです。大抵のことは半年もたてば忘れます。悩みを乗り越えるには一度悩みにどっぷりひたること。それが立ち直りへの第一歩になるのです。

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(構成=石田純子)