自分尺という絶対値を持つ

そもそも、「これは安い!」と飛びつくのは衝動買いであり、時間をおいて頭が冷えた時にまだ欲しいと感じるかはわからない。高額品になればなるほど時間をかけて価格をリサーチし、「この金額ならお買い得だろう」という数字を頭に刻んでおけば、その金額以下で買えた時の満足度も大きいだろう。

筆者もネットオークションに入札することはあるが、最初から「この金額なら妥当」という数字を決め、それを最初に入れてしまうので、それをオーバーしても追いかけることはない。自分と縁がなかったと思うだけだ。

もうひとつ、「高い安い」の錯覚をリセットするための「自分尺」を決めておくのもいいだろう。この金額は、「いつも買っているコンビニスイーツで何個分だ」とか「推しのコンサートチケットの何回分に当たる」など、普段使っているお金の単位に置き換えることで、アンカリングの幻惑が解けるはずだ。

お金の価値は錯覚で容易に伸び縮みするが、やはり1000円は1000円、1万円は1万円でしかない。勝手に増えてくれはしないのだ。

電卓の上の貯金箱
写真=iStock.com/agrobacter
※写真はイメージです
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