「災害対策・安全保障」産業にチャンスが訪れている

第七は「気象関連サービス」です。

つい先日、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が初めて発表され話題になりました。

この夏は連日ゲリラ豪雨が発生し、災害対策の重要性がますます高まっており、国策として動いていくと思われます。防災インフラ企業には恩恵があるでしょうが、より急成長が期待できそうな分野として、ウェザーニューズなど気象情報サービスの会社には注目したいと思います。

第八は「武器・弾薬」です。

米中対立の激化にともない、台湾有事の危険性が高まっていますが、現状日本が保有する防衛力では対応が難しいため、整備が求められています。

実際、2023年の防衛費は前年比2倍になるなど、急ピッチで整備が進められています。

日本が弾薬を供給する

特に不足しているのが、武器・弾薬等の量です。

これまで自衛隊では、自国で賄える弾薬の量はおおよそ戦闘3日分と言われ、それ以上については米国からの供給を前提にしてきました。

ところが、ウクライナ戦争の長期化で、米国は大量の弾薬や武器をウクライナに送ってしまい、アジア地域のストックが枯渇しはじめています。

米国もこれを問題視し、今年に入って太平洋地域の政策を大きく変更しており、日本、オーストラリア、韓国、フィリピンが相互連携・相互補完し、かつ武器弾薬についても独自に製造・調達する方向へと舵を切り始めました。

つまり、米国が使用する弾薬を日本で生産する方向に進んでいるのです。

日本が弾薬を供給する
写真=iStock.com/InkkStudios
日本が弾薬を供給する(※写真はイメージです)