きれい好きなのにゴミ屋敷化する人の共通点

ゴミ屋敷のゴミというと、弁当や惣菜の空き箱、ベットボトルなどが散らかっている様子が目に浮かぶかもしれません。でも実際にゴミ屋敷の片づけに行くと、ピカピカに洗われたコンビニの弁当箱がいくつもキッチンに積んであることがよくあります。

不思議ですよね。ゴミを溜めてしまう人は面倒くさがりのイメージがあるかもしれませんが、食べ終わったコンビニ弁当の箱は、ちゃんと洗ってあるのです。

このような部屋は、ほぼ高齢のひとり暮らしの方が住んでいます。

私は医師ではないので断定的なことはいえませんが、軽い認知症の症状のように思えます。「食べ終わったら洗う」ところまでは習慣で行えるものの、次に「洗っておいたゴミをゴミの日に捨てる」ところまでは完結しないのでしょう。

もちろん認知症が進行してしまった方の部屋がゴミ屋敷化しているケースは多々あります。これは皆さんも想像がつくはずです。

ただ、そこまで症状が出ていなくて普段は割としっかりされている方でも、「洗ったのに捨てない」ような違和感が出てきたら要注意かもしれません。

どんどんモノを捨てるとか片付けることの判断ができなくなり、いつの間にかゴミ屋敷化している危険があります。

醤油、チューブのわさびが複数本ずつある

また、同じものがいくつも置いてあるのも、ゴミ屋敷によくある特徴です。

例えばキッチンを見ると、醤油が2つも3つもある。冷蔵庫にチューブのわさびや生姜が数本ある。洗剤やシャンプーもなぜかいくつも持っている。

私も買い置きをすることは当然ありますが、備えのレベルを超えて「どうしてこんなに?」と思うくらい、同じものがたくさんあるのです。

“うっかり”で同じものを買ってしまった経験は、誰にでもあるはずです。

とはいえ、実際にゴミ屋敷化している部屋にこうした傾向が強いということは、住人の生活の乱れの一端だと思えます。

使い切ってから買い換えるとか、常に1つ余分にストックしておくとか、買い置きはここにしまっておくといった、ルールがあまり感じられません。無計画に増えてしまった様子が見てとれる状態なのです。

散らかった部屋で料理
写真=iStock.com/yamasan
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風呂場を見ればわかる「ゴミ屋敷化の初期症状」

風呂、トイレ、キッチンといった“水回り”はゴミ屋敷化の要チェックポイントです。

まず風呂、トイレは掃除されていません。ゴミ屋敷なのだから当然のように思うかもしれませんが、ゴミ屋敷化の初期症状は風呂、トイレに現れるので、注意が必要です。

特にひとり暮らしでありがちなことですが、自分が使うぶんには問題ないので、マメな掃除をしなくなります。