定期購読雑誌、段ボール箱には要注意

私のような不用品回収業者が、ゴミやモノで溢れた家に高い確率で見かける“あるもの”があります。

それは、未開封状態の毎号付録のある定期購読雑誌です。本当によく見かけるのですが、こういう人は、単に飽き性というだけでなく、片付けられないのに買ってしまう傾向が強いように思います。

ゴミ屋敷・モノ屋敷でこれに負けず劣らず多いのが、Amazonのダンボール箱。それから高齢の方だとテレビ通販のダンボール箱が溜まっているのを頻繁に見かけます。

何かを買っただけで満足してしまう経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。でもゴミ屋敷までいってしまう人はその数が尋常でないのはもちろん、とにかくダンボールを捨てないのです。

ダンボールの捨て方は自治体によっていろいろですが、通常のゴミに比べると少し捨てるのが面倒です。箱を開ける→箱をたたむ→集積所に持っていく、というステップのどこかで止まってしまいます。

私が片付けに行くと、折りたたまれたダンボールがいくつも重ねてある家がありますが、それはまだマシなほうです。ひどい状態の場合は、上蓋だけ開けた箱や、未開封のままの箱が大小問わず部屋にガンガン積み上げられています。

ダンボール箱のテープを剝がしてたたむことさえ、面倒なわけですね。

服や未使用品がたくさんある汚れた部屋
写真=iStock.com/Yusuke Ide
※写真はイメージです

未開封のままゴミになる…

たいていは部屋の角のほうから積まれていって、明らかに邪魔になります。でも、1つずつ増えていく分にはあまり変化がないため、また次に欲しいものを見つけたら、ついポチッと買ってしまう。

すぐ使うもので、すぐ届くのであれば少なくとも開封はするでしょうが、注文してからしばらくして届くような商品だと、その頃には意外と興味が薄れていて開封すらしないこともありますよね。そんなことの連続で、いつのまにか手に負えないほど溜まってしまうのではないでしょうか。

雑誌も、最初は魅力的な付録に惹かれて定期購読をするわけですが、1回でも開封しないことがあると、ズルズルと未開封のものが増えていきます。

ダンボール箱のよくないところは、そこからゴミ屋敷化が加速する危険があるところです。箱の上に箱を重ねる。開けた箱の中にちょっとした小物や書類を投げ込む。ダンボールをそのままゴミ箱がわりにしてしまう。

こうして徐々に片付けのメリハリを失ってしまい、ダンボール箱が部屋に馴染んでしまうのです。