日本製のレトルトは現地の料理店よりもおいしい

工場で食事をご馳走になった。タイ人従業員向けのまかない料理、日本人向けのタイ料理に加えて、いつも日本で食べているレトルトのタイカレーが出てきた。まず従業員向けの魚の煮物をひと口食べた。そこで終了。辛くて無理。すぐにタイ米を口に詰め込んで辛味から脱出した。ちなみに水やビールを飲んでも辛味はすぐにはなくならない。米の甘みで中和するのが辛味を防ぐコツだ。

見た目はあっさりしているがスープを一口すすると脳天につくような辛さが襲い、筆者はあえなくギブアップした
筆者撮影
見た目はあっさりしているが一口すすると脳天につくような辛さが襲う魚のスープ。筆者はあえなくギブアップした

次に日本人向けタイ料理を食べた。プーパッポンカレーである。これはおいしかったし、辛くなかった。そして、レトルトのグリーンカレーと日本米の組み合わせ。いちばん安心して食べることができた。

小川と林は私がレトルトを食べているのを喜んで見ていた。

「当社のグリーンカレーのほうが地元の料理店よりもおいしいと言う従業員は大勢います」

現地工場に限らず、わたしはバンコクの庶民向け食堂、高級料理店でもグリーンカレー(ゲーンキャオワーン)を注文してみた。味はいずれもおいしかったが、具材の大きさで言えば、もっとも大きな鶏肉が入っていたのはヤマモリのレトルト食品だった。

ヤマモリが大きな投資をしてやったこととは日本人にとってエスニック料理だったゲーンキャオワーンを日本の庶民が日常に食べる「グリーンカレー」にしたことだ。

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