遊ぶ時間も仕事につなげてしまう考え方から抜け出す

どうしたら仕事をたくさんできるのか? よくこの質問をされますが、私の答えはいつも同じです。働いている時間以外は遊ぶ。ここで「遊ぶ」というのは、本当に遊ぶという意味です。

誰とどこでどう過ごすかを証明する理由はなく、休息している間にどんな本を読んでいるのかを誰かに知らせる必要もありません。私はSNSをやってはいますが、遊んでいる間はいっさいアクセスしません。週末旅行に出かければ時間をかけて本を読んだり、音楽を聴いたりする以外の用途でスマホを開くこともありません。

遊びついでに何かをすると考えると、遊ぶ時間も仕事になってしまいます。最初はプレッシャーはないかもしれないし、プレッシャーがない間は気の向くままでいても問題はないでしょう。

余暇を自己啓発あるいは自己PRにつなげるのは1年ぐらいなら気楽にやっている人もいるようだし、5年経っても軽々やっている人だっています。でも何かを経験しているときに、目の前の状況に集中できないのならば、燃え尽き症候群(以下、燃え尽き)になるサインはすでにでています。

職場で深夜にストレスを感じるビジネスパーソン
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ほかの人の目にさらされない自分だけの時間を持つ方法を見つけるようにしましょう。その活動あるいは関係は、他人から認めてもらったり評価されたりする必要がなければないほどいいでしょう。家族とよい関係を保っている人たちが、コンスタントに何かを達成しているのは決して偶然ではありません。

休暇は「目の前の今ここに集中」する時間であってほしいと思います。登山や水泳をはじめ、体を使うレジャーがおすすめなのは、集中しないと事故になりかねないので、十分楽しめないからです。「これを活用して次のレベルにいかなくては」と常に悩んでいる状態を、休暇とは呼ばないのですから。

休んだことのない人は「ただ、休む」ことができない

30代後半を過ぎると、仕事を20年近くしてきた人たちが似たようなことを口にします。仕事好きだという事実を認めるべきだと。仕事が好きだと言っているのであって、同僚が好きだとか会社が好きだという意味ではないのは先に強調しておきたいところです。仕事だって、仕事によります。

なぜ年齢の話をもちだしたかというと、仕事が自分の思いどおりにはいかないという事実を、本格的に受け入れる時期は遅かれ早かれ、誰にでも訪れるからです。

20年近く働いていると、燃え尽きは一度や二度は経験している人がたくさんいます。もちろん視野には燃え尽きから生き残った人たちだけが見えている。燃え尽きで離脱して帰ってこられなかった人たちは、あなたの目の前にはいないのですから、実際にはみんなが克服しているように見えるはずです。

だから燃え尽きになったら、無理やり休息を楽しもうとは考えないように。休んでみたことのない人は、「ただ」休むことを実行できません。お酒を思い切り飲むだとか、友人たちと話題のスポットに出かけるというパターンの休息は、多くの人たちが家庭を築き、家で休みたがる年齢になると、だんだん難しくなってきます。なんの悩みもないように見える人だって、実際話してみると、あれこれ心の中は悩みでいっぱいなのです。