過剰な節制が免疫細胞を減らす

私は、ある年齢まで生き延びたら、食べたいものを食べればいいし、お酒も飲みたければ飲んでいいと考えています。日本には健康になろうとして、自分の本当にやりたいことや、食べたいものを我慢している人が多すぎるように思います。

和田秀樹『頭がいい人、悪い人の健康法』(PHP研究所)
和田秀樹『頭がいい人、悪い人の健康法』(PHP研究所)

でも、そんな過剰な節制生活がストレスになって、免疫機能を抑えている可能性があります。たしかに、遺伝性のがんもありますが、後天的な要素としては、免疫活性がストレスで落ちてしまうことも原因の一つです。

ある面で多少は体に悪影響があったとしても、ストレスのない毎日によって、がんのリスクが減ることも理解しておく必要があります。差し引きをトータルで判断する思考こそ、「頭がいい人」の健康法の第一歩だといえるでしょう。

ついでにいうと、このような規制によって、飲食店の店主がうつ病になったり、廃業したりすることで、食文化の破壊につながっていくというマイナス面については、ほとんど考えられることはありません。

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