ビタミンAが豊富なのは赤肉メロン

熟したフルーツは色鮮やかなものが多い。主な色素成分は、ポリフェノールとカロテノイドで、近年さまざまな健康効果が明らかになっている。

主要カロテノイドのうち、α(アルフア)カロテン・β(ベータ)カロテン・βクリプトキサンチンは体内でビタミンAに変換される(プロビタミンAとも呼ばれる)。

ビタミンAは、視覚の明暗機能や、皮膚や粘膜などの保持に関わる必須ビタミンだが、日本人が不足しがちな栄養素の1つでもある。ただし、妊婦がレバーなどを大量に食べて、動物性ビタミンAを過剰摂取すると、胎児奇形のリスクが増大する。

ただしフルーツや緑黄色野菜に含まれるプロビタミンAにはその心配がない。

ちなみに同じ重さあたりのプロビタミンA量は、食品成分表に記載された生フルーツでは、赤肉メロンが飛びぬけて多い。

日本人が不足しがちな栄養はフルーツで補える

国の推奨量(推奨量がない場合は、目安量または目標量)に対して、平均的な40代が不足している栄養は、食物繊維・ビタミン6種・ミネラル5種の12種。30代の妊婦(中期)では葉酸や鉄分なども加わり17種である。

成人の不足栄養の量や種類やについて、高い年代ほど少ないが、若い年代ほど多い。妊婦や授乳婦はさらに多い。フルーツを食べることで、日本人が不足しがちな食物繊維やビタミンやカリウムなどの栄養を補うことができる。