口周りに果汁がついたままだと湿疹が起きる場合も

②ラテックス-フルーツアレルギー

ラテックス(天然ゴム)アレルギーの人は、フルーツ類、とくにバナナ・キウイフルーツ・アボカド・クリに、高い確率でアレルギーを発症する。

③食物依存性運動誘発アナフィラキシー

ごくまれに食後の運動により、複数臓器(皮膚・粘膜、呼吸器、消化器、循環器)に重篤なアレルギー症状が引き起こされる。

原因食物として圧倒的に多いのが小麦と甲殻類だが、ソバ・魚・牛乳のほか、フルーツや野菜でも起き得る。

蕁麻疹じんましんなどの皮膚症状はほぼ全例に見られ、初回の発症は10代以降の男性に多い。

食後から運動開始までは2時間以内、運動開始から発症までは1時間以内が多い。

④アレルギー性接触皮膚炎

マンゴーなどにかぶりつくなどして、果汁が口まわりに付着してから、2~3日後に、湿疹(なかなか消えない発疹)や口まわりのかゆみなどが起きることがある。

キウイフルーツを食べる人の口元
写真=iStock.com/kimberrywood
口周りに果汁がついたままだと湿疹が起きる場合も(※写真はイメージです)

フルーツを食べた後のヒリヒリはアレルギー?

以下、フルーツアレルギーと間違われやすい症状を列挙する。

①仮性アレルギー

毎回症状が出るわけではなく、アレルギーのない人でも、仮性アレルゲン(ヒスタミン、セロトニン、アセチルコリン、サリチル酸など)により蕁麻疹やかゆみなどの症状が起きることがある。

仮性アレルゲンは、フルーツでは、バナナ・パイナップル・スモモ・イチゴ・オレンジ・ブドウなどに比較的多い。

②舌や口の粘膜のヒリヒリ

パイナップルやメロンなどを食べて舌がピリピリしたり、口の中の粘膜が切れてヒリヒリしたりする場合は、フルーツに含まれるシュウ酸カルシウム(針状の結晶が含まれる)やタンパク質分解酵素が原因の可能性がある。

そのまま食べ続けると、数日間痛みが続くことがあるので、舌や口の粘膜に違和感を感じたら、食べるのは即やめたほうがいい。

私の場合は、硬めの果肉のパイナップルやメロンを食べると起きることがあるが、やわらかめの果肉ではあまり起きない。