アナウンサーが叩き込まれる基礎トレーニング

【国山】笑顔はもう、シンプルに鏡で自分を見て、どのぐらい自分の口角が上がるかなってチェックするんですよ。

千葉佳織『話し方の戦略』(プレジデント社)
千葉佳織『話し方の戦略』(プレジデント社)

【千葉】筋肉が動いているんですよね。

【国山】そうなんです、表情筋が動く。

実はアナウンサーの発声トレーニングは最初、いかに口を大きく開けられるかというところから始まるんです。「あ」「い」「う」「え」「お」の母音をどれだけ口を大きく開けて話せるかっていうのをみっちりやります。そのうえで、一音一音どう出していくかっていう発声トレーニングがある。

アナウンサーは早口言葉を学んでいる印象ってあると思うんですけど、早口言葉なんて学ばないんですよ(笑)。

70パーセントを出すための100パーセントの訓練

【千葉】口を大きく開けるというのは私たちのトレーニングでもよくやります。そもそも口の開け方によって話のスピード自体がコントロールできるんです。口の開け方が小さいと話すスピードは早くなり、大きく開けるとちょっとゆっくりに。

ハセンさんはいつも100パーセント開けていますか?

【国山】さすがに開けていないです。でも、開けるところから始めないといけないんですよね。100でやっていると、自然に70ぐらいに、アナウンス原稿を読むときはもうそんなに大きく開けなくても音が出るっていうふうに変わっていく。

【千葉】70パーセントを出すために100パーセントをやる。この基本のトレーニングがとても大事だということですね。

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