目標を達成する科学的なコツはあるのか。明治大学の堀田秀吾教授は「目標を紙に書いて壁に貼るアナログなやり方は、科学的に理に適っている。思い浮かべているだけの人より、書いた人のほうが達成率が上昇したという実験結果が出ている」という――。

※本稿は、堀田秀吾『世界の研究101から導いた 科学的に運気を上げる方法』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。

メモに書いた「目標」のリスト
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「私は痩せられる」と信じた女性ほど本当に痩せた

ハンブルク大学の心理学者ガブリエル・エッティンゲンは、著書『成功するにはポジティブ思考を捨てなさい 願望を実行計画に変えるWOOPの法則』(講談社)の中で、むやみやたらなポジティブ思考に警鐘を鳴らしています。

ただし、エッティンゲンの目的は行動の重要性を伝えることであって、ポジティブ思考の全否定ではありません。

むしろ、ポジティブ思考の重要性が分かる実験を、エッティンゲン自ら行っています。

ダイエットのプログラムに取り組む肥満女性に、目標達成に対する自信を尋ねたところ、「自信がある」と答えた被験者たちは、そうでない被験者と比べて約12キロ多く減量に成功する結果が出ています。

ポジティブ思考の強さ、さらには女性の信じる強さを裏づける研究と言えます。