どうすれば幸福な人生を送れるのか。明治大学の堀田秀吾教授は「心理学の実験では、見知らぬ他人の幸せを願うことで自分の幸福度が上がることがわかった。『情けは人のためならず』は科学的に正しい」という――。

※本稿は、堀田秀吾『世界の研究101から導いた 科学的に運気を上げる方法』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。

手を組んで祈る女性
写真=iStock.com/Kamonwan Wankaew
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不幸なニュースに無力感を感じたらどうするか

「情けは人のためならず」ということわざがあります。

これは、「人にかけた情けは巡り巡って自分に返ってくる」という意味ですが、私たちのご先祖様は、「人のためになること(向社会的行動)をすると、自分のためになる」とどこかで気づき、大切なこととして語り継いできたわけです。

みなさんの中にも、令和6年能登半島地震の災害支援金などに寄付をされた方もおられることと思います。

しかし、今回の地震のようなあまりに被害が大きいものだと、寄付をしても、すぐに事態が好転するわけではないので、心が晴れずにモヤモヤしてしまいがちです。

国外を見ても、本当に酷い出来事ばかり……。

今、社会に山積するさまざまな問題に対して、自分にできることをひとまずやって、そのあと何もできずに苦しんでいる――そんな方も多いと思うのですが、一つお伝えしたいのが、「心を寄せるだけでいい」ということです。