若々しさを保つ5つの方法とは

成人の体の約6割は水でできていて、体のなかに「海」を抱えているような状態です。その「内なる海」である内部環境で、大半の細胞が暮らしています。内部環境は、炎症、糖化、酸化などさまざまな要因で乱れてしまいます。

詳しくは後述しますが、内部環境を整えるためには、毛細血管内の血流をアップして酸素や栄養素をふんだんに供給し、効率的な細胞呼吸を実現することが大切です。毛細血管は細胞や内部環境にとっての「命綱」なのですが、加齢に伴い徐々に減ります。しかし、自律神経やホルモンバランスを整えることで再生させたり、新しく増やすことが可能です。その方法が、呼吸、睡眠、運動、食事、ストレス対処の5つです。

老化を予防する5つの方法

自律神経に自分の意思で直接アプローチできる方法が呼吸です。質のよい呼吸は、自律神経を整えるのと同時に、細胞に十分な量の酸素を供給してミトコンドリアの働きを活性化させます。

また、しっかりと質の高い睡眠をとることで、自律神経の乱れが改善されるうえに、抗酸化ホルモンの「メラトニン」や臓器を回復する「成長ホルモン」の分泌を促せます。

そして運動は、炎症、糖化、酸化の予防に役立つだけでなく、細胞呼吸の効率アップにつながります。

細胞に栄養素を供給するうえで、バランスよい食事も当然重要です。ひとくち30回噛むなど、食事の仕方を工夫することで、幸せホルモンの「セロトニン」が分泌されて自律神経が整う効果もあります。

ストレスに適切に対処することも、自律神経やホルモンバランスを整えることにつながります。

具体的な生活習慣の改善法を紹介しています。それらを実践して、体の「内部環境」を整えることが老化予防につながります。

血流促進が若々しさのカギ 老化のしくみ
出所=根来秀行『老化は予防できる、治療できる』(ワニプラス)