「麻雀介護」の需要は全国にあるはず
金さんはウェルチャオの今後について「まずは事業所を100まで増やしたい」と意気込む。都市圏に限らず、麻雀と介護の組み合わせには需要があると感じている。
実際、ウェルチャオには評判を聞いて見学に訪れる同業者もおり、金さんも快く受け入れている。現場を見た人は一様に「こんなに利用者が楽しそうにしているデイサービスは初めて見た」と、驚きの声を上げるそうだ。
「ウェルチャオを通じて、利用者を元気にできている、社会や地域のためになれていると実感できる日々を送れています。かつては自分のためだけに麻雀をやっていましたが、今は『日本中を元気にさせられたらいいな』という大きな夢を描けるようになりました。デイサービス業界は規模が大きすぎて、我々だけで全ての方をケアするのは難しいでしょう。いろいろな方が介護と麻雀をリンクさせた事業をやってくれたらいいですし、興味のある方にはノウハウもお伝えできればと思っています。私自身も、この事業を始めるにあたって未経験からスタートしましたし、経験がなくてもチャレンジはできますからね」(金さん)
ギャンブルの代名詞から知的ゲーム、そして高齢者福祉における強力なツールへとイメージが変われば、麻雀には世の中に良い影響を及ぼすさまざまな可能性がある。麻雀とデイサービスの融合が、これからの超高齢化社会における新たな価値を示していくことを、大いに期待したい。