なぜ横浜はダメで川崎が買いなのか

「横浜は売りで、川崎が買い」
「東京を選ぶなら世田谷は外す」

というのは、個人的にはもう一般常識の範疇だと思う。

読者は、「ダメな横浜に隣接する川崎(人口154万人)がなぜよいのか」といぶかるかもしれない。

東京からの移住先としてほとんどメリットはないのが、横浜の実情なのだ。

東京の下町エリアより家賃の高い横浜は、本当は企業にも勤労者にも人気はないが、最近は人気ひとけも少ない。

横浜市は、「住みたい・住み続けたいまち」「選ばれるまち」としての都市ブランド確立に向けたプロモーションを展開。吉本興業と制作したYouTube動画で、「横浜の魅力を満喫します」(政策局広報戦略)と言うのだが。

月島の狙い目は「もんじゃ焼きタワー」

ここで、湾岸エリアの月島の状況を見てみよう。

月島のもんじゃ焼き商店街は、アーケードの下にあるが、アーケードの裏手に回るとタワマンだらけで、お好み焼きのお店までタワマンに入っていることがわかる。

もんじゃ焼き店のアーケード街を見上げて、「月島は古い街で風情がありますね」なんて言っていると、頭隠して尻隠さずの世界だ。

「もんじゃ焼き店が入るタワマン」はこれから人気が出るかもしれない。風情があるのかないのか、謎の立地なこともむしろプラスだ。

月島においては、住友不動産、東京建物、大和ハウス工業などが分譲する「グランドシティタワー月島」という建設中の超大型物件が注目されている。

58階建て、総戸数1285戸ともなる巨大タワマンだ。

その対抗馬は、三井不動産レジデンシャル、野村不動産、大成建設が2028年に竣工予定の48階建て総戸数744戸のタワマンである。なお、佃も月島エリアだ。