長所を見つけることで相手も嬉しくなる
長所を見つけて相手を承認すると、会話が弾み、信頼関係も深まります。
お客様「最近、忙しくて寝不足が続いていて……」
営業「お忙しいのですね。寝不足でお身体大丈夫ですか?」(関心+労い)
お客様「ありがとうございます。昼休みに仮眠をとって、なんとか凌いでます」
営業「仕事はできる方に集中するので、無理しないでくださいね」(長所+労い)
お客様「いえいえ、要領が悪いだけです(笑)」
というように、会話の中で、相手が“頑張っている点はないか”“長所が発揮されているところがないか”“わかってもらいたい気持ちは何か”を意識しながら質問し、承認すれば、相手はあなたのことを「自分を理解してくれる人だ」と感じます。
服装で好印象を与える
好印象を与えられるかどうかは、実は話す前から決まっています。
私は婚活セミナーの講師も担当していましたが、モテない人は、相手と話す機会さえあれば恋愛につながると思っています。
しかし、穴だらけのバケツで水を汲んでも徒労に終わるように、服装を整えずに出会いの場に出かけても、恋は実りません。
「ありのままの自分を見てほしい」という声をよく聞きますが、外見で門前払いをくらってしまうこともあります。
性格という内面はわかりづらいのです。見た目で服装が古い、ダサイ、サイズが合っていないといったことはすぐにわかり、好感を持ってもらえません。
外見を整えていないと、話を聞いてもらうことさえ難しいのです。
でも、性格を変えるのは難しくても、服装は今すぐ変えられます。
アメリカのプリンストン大学の研究では、服装が貧相に見える人より、裕福に見える人のほうが「能力が高く見える」「優秀に見える」という結果が出ています。
つまり、話し出す前から、外見で話の信憑性が変わるのです。
猫寺として知られる福井の御誕生寺の住職で、曹洞宗管長も務めた高僧、故板橋興宗氏の座禅会に参加した際、「お坊さんは丸坊主で袈裟でお経を詠むから、みなさん、ありがたがってくださるのです」とおっしゃっていました。
仏教では放っておくと生えてくる髪の毛は、いくらでも生まれる煩悩の象徴であり、頭を丸めることは煩悩を手放し、悟りを開くための第一歩とされます。
その僧侶としての在り方を剃髪から自然と感じ取るからこそ、私たちはありがたく思うのではないでしょうか?
ビジネスの集まりであれば、スーツで参加するほうが信頼されます。
相手や場所に合わせた服装選びは、相手に対して服装で敬意を払うことなのです。