「平均値」なんて当てにならない

では平均値を一つずつ確認していきましょうね。まず調査対象家計の構成人数から。平均3.23人です。えっ? ウチは4人家族ですって? あらじゃ、平均値が当てはまりませんね。そもそも3.23人なんて家族人数はあり得ないし。

住居費の平均は2万5149円。えっ? お宅の住宅ローンはこの5倍? 全然違いますね。車関係費の平均は3万1058円。車は持ってないですって? 小遣いの平均は6091円。ウチの子どもの小遣いより少ないですって?

ほらね、やっぱり「平均値」なんて、なーんの役にも立たないものなんですって。それに、わが家の家計には「被服・履物費」「交通費」なんて費目がないから、費目分けからして違うし。

つまり世間一般の家計の平均値は、わが家の家計が健全かどうかを判断するときにはほとんど役に立たないってことなのです。

「住居費は収入の3割まで」は理想だけど…

平均値以外にも、雑誌やネットの情報でよく目にする「住居費は収入の3割まで」「お小遣いは手取りの1割」といった理想の支出割合も同じ。初めて一人暮らしをするときとか、結婚して2人の暮らしをスタートさせるときなど、まだ「わが家の暮らし」がイメージできないときは、世間一般の金額を目安にして家計を作ってみるのもアリ。でも、わが家の暮らしが出来上がっているのなら、つまり、わが家がお金をかけるところと、かけないところが決まっているなら、一般論に合わせなくてもよしです。

統計データとか、家計の黄金比率とか、どんなにたくさんの情報を手に入れることができても、自分の家計に置き換えるのは難しいものです。難しいし、そもそも合わせる必要はないんです。だって、家計は最終的には「個別」の話なんですから。世間一般のお金の使い方に振り回されるより、自分たちがこだわりたいこと、優先したいことにお金を割り当てた方が気持ちよくお金が使えますよ。

まとめ
平均値や一般論より、わが家のこだわりを優先したお金の使い方が大事