買い物のレシートを使って節約する方法

テレビを見ていたら、家計についてのベテラン評論家が、「レシートを必ず持ち帰る習慣をつけましょう」と話していました。

自営業者や個人事業主の場合、確定申告があるので、レシートの持ち帰りが習慣になっていますが、これまで何十年もサラリーマンだった人は、レシートにそれほどこだわりがなく、どうしても「受け取ったら、クシャクシャにしてゴミ箱へポイ」という習慣が抜けないようです。

とくにポイしがちなのがコンビニのレシートだそうで、ある調査によると、コンビニでレシートを持ち帰らない人は、45%近くに上るそうです。

これでは自分が購入したものを改めて確認しようがなく、生活費のやりくりもうまくいかないでしょう。少しでも生活費を切り詰めたいという気持ちがあるのなら、今日からすべてのレシートを持ち帰るようにしましょう。

レシートを持ち帰ったら、使った金額を書き出したり、表計算ソフトに入力して管理するのですが、今までそんな管理をしたことがない人にとっては苦痛かもしれません。

そんなときは、スマホのカメラ機能を使ってレシートを撮影するだけで、品目や金額を読み取ってくれる便利な「家計簿アプリ」があるので、それを利用するといいでしょう。

レシートを見ながら電卓で計算する人
写真=iStock.com/Eleganza
※写真はイメージです

「ほしかったもの」なら半分程度に減らせる

品目と金額の入力が終わったら、あとひと手間加えて、買ったものを2種類に分類します。

「2種類の分類」とは何かといいますと、「必要だったもの」と「ほしかったもの」です。

お米や野菜、飲料などは「必要だったもの」、それに対し、お酒やタバコなどの嗜好品や、ワンランク上の牛肉のような贅沢品、さらに衝動買いしてしまったものなどは「ほしかったもの」に分類します。

このように分けてみると、「ほしかったもの」が意外と多いと気づくはずです。「ほしかったもの」というのは、基本的に「我慢しようと思えば我慢できる」ものですから、生活費をやりくりする際にはこちらから減らしていきます。

「必要だったもの」を少しでも減らすと、生活の質や満足度は急激に落ち込みますが、「ほしかったもの」なら半分程度に減らしても、それほど生活の質や満足度は落ち込まないでしょう。

ただし、ここで注意していただきたいことがあります。

それが何かというと、「ほしかったもの」でも極端に減らすのはやめることです。生活には潤いも必要です。無理のない範囲で心がければいいと思います。

第二次世界大戦中には「贅沢は敵だ!」「日本人なら、贅沢はできないはずだ!」「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」などといったスローガンが流布るふしました。これは戦争が長期になると予想され、生活物資が不足したために起きたことなのです。

現代のように物資が潤沢にあるなかで、「ほしかったもの」を削りすぎると、「なんのために生きているのかわからない」「こんな生活をあと何年続ければいいのか……」などという暗い気持ちになってしまうかもしれません。やりすぎには注意しましょう。