ただし、注目を集めるために無理して面白いことをつぶやこうとしたり、キャラをつくったりするのはよくない。無理は人の気に障るし、本人も疲れちゃって、いいことは何もありません。キャラを完璧に演じ切ってくれれば、それはそれで面白いんですけどね。

大事なことは、発するツイートにその人の人格が見えるかどうか。たとえば、ツイッターではよくRT(他人のつぶやきを引用したツイート)でニュースがまわってきますが、情報だけではなくその人なりのコメントが欲しい。

コミュニケーションの取り方にしても、友人がいっぱいいると嬉しい人と、少なくても濃い関係をつくるほうを好む人に二極化されると思いますが、無理をせずその人にとって自然な振る舞いをしたほうが、本来持つべき友や味方が増えると思います。

コミュニケーションの作法自体に人格は表れます。実社会でも他人を好ましく思うかどうかは、「こんな感じでコミュニケーションを取る人なんだ」というところでしょう。ツイートの中身も大切ですが、その人の人格を積み上げて「この人が言うなら」という関係性をつくることのほうが大事です。

企業アカウントに話を戻すと、ツイッターの普及は中小企業にとって大きなチャンスだと思います。大企業は放っておくと遠くなる顧客との距離を近づけるためにテレビCMを流したりイベントを開催したりしていますが、ツイッターをうまく使えばコストをかけずに親密さを感じてもらえるからです。

ただし、これがベストという方法論は存在せず、やり方は人それぞれです。別に面白いことを言わなくても、ユーザーの質問にていねいに答え続けているアカウントには人間味が感じられるし、信頼性も上がります。

「こうすべき」なんて決まりはないのだから、ツイッターをやるのなら新しいコミュニケーションの形を模索してほしい。模索する姿こそが面白く、顧客とつながる力にもなるでしょう。

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(構成=宮内 健 撮影=松田健一)