よく噛んでゆっくり食べるとセロトニンが増える

食べ物なんて、口に入れてお腹を満たせば十分と思うかもしれませんが、“食べ方は生き方”につながる大切な行為です。特に一日の最初にとる朝食は、最重要と考えます。

朝食が一日の活動を支えるエネルギーになるのは当然ですが、食べ方によって感情のコントロールや幸福感に影響を与える「セロトニン」を増やせます。

ポイントは、“ゆっくりとよく噛むこと”。一定のリズムで咀嚼そしゃくをくり返すと、セロトニンの分泌量が増加。朝の時点でセロトニンが増えると、夜に睡眠に関わる「メラトニン」に変換されて睡眠の質も改善されます。

よく噛めば内臓の負担も軽減されて脳への血流が安定し、心まで整っていきます。

五感をフル活用して味や食感を楽しめれば、いつもの朝食が贅沢な時間に変わりますよ。

ゆっくりとよく噛んでご飯を食べる人と猫のイラスト
前田祐樹『ひとりでできる心ほぐし』(マイナビ出版)よりイラスト

やることに追われる日はあえてゆっくり動く

仕事中は決められた時間内に成果を求められるため、交感神経が優位になることがほとんどです。特にやることが多い日は焦りや緊張が強く、失敗につながりやすいものです。

忙しいときこそ、いつもの半分くらいのペースでゆっくり動きましょう。交感神経が優位な状態から副交感神経を優位な状態に切り替えるには、“ゆっくり動く”ことが重要です。

ゆっくり動くと呼吸が深く安定し、落ち着いて作業を進められるので、むしろ効率アップ!

自律神経が整うと自分にとってよいだけでなく、職場全体にもよい影響が広がります。プレッシャーが大きな職場では、メンバーの自律神経も乱れがち。その中に自律神経の安定した人がいると、その人の立ち居振る舞いや声かけによって、場のみんなに安心感がもたらされます。

<心の処方箋>
忙しいときほど焦らずゆっくり進んで。
自分を大切にすると脳にもゆとりが生まれる!