「決断苦手企業」ではひとりで悩んでいる
続いては、「決断苦手企業」の意思決定プロセスを、さきほどと同じ設定・登場人物で見てみましょう。
【ステップ1】関係者の根回し・意見のアウトプット&フィードバック
定例会議まであと1週間に迫っていますが、こちらのAさんは誰に相談することもありません。ひとりで「次の会議で発表か……反対されたらどうしよう」と悩んでいます。
反対のBさん、中立のCさん、そして社長も会議まで概要がわからないので、それぞれで勝手に想像して悩んでいます。
会議で初めて説明を受けるということは、その場で1からそのプロジェクトについて考えなければなりません。賛成・反対以前にそれぞれが正しい理解をできるのかが心配です。
言っていることが半分も理解できない
【ステップ2】会議でのディスカッションと決断
会議の日となりAさんはプロジェクトについて発表するも、他の人の意見を反映した資料はありません。
「想い」も「根拠」も乏しいので聞き手のリアクションも薄く、話している当人も不安になってきました。
Cさんは本来なら賛成ですが、自分の考えを整理するのに精一杯で、賛成意見をアウトプットする余裕はありません。
違う意見を持っているBさんは、それを表明するための準備を頭の中で始めており、Aさんの言っていることは半分も理解できない様子です。