売れ筋は「リーダーシップ診断」

【マル】もはや当たり前のものとして浸透してるのね。ほかには、どんな商品が売れ筋なの?

【真衣】そうだなぁ、やっぱり「リーダーシップ診断」かな。

【マル】出たな、「リーダーシップ」。でもさ、リーダーシップって、そんなに調べなきゃダメかね? チームにはリーダーより、ふつうのメンバーのほうがよっぽど多くいるわけじゃん? なんでそんなリーダー、リーダーって言うんだろう。

【真衣】いいポイント。おっしゃるとおり、単に「能力を計測できる」というだけでは、リーダシップ診断をはじめとする能力評価はここまでのヒット商品にはならなかったと母さんも思う。能力商品を売って売って売りまくるのが人材開発業界。個々の「能力」を知らねばならない理由もしっかりとつけて、売り歩いてるよ。

【ダイ】これを知らなきゃ話にならない、知らないとヤバいですよ、と相手に思わせる営業術か。

お面を持った営業マンのイメージ
写真=iStock.com/kuppa_rock
知らないとヤバいですよ、と相手に思わせる営業術(※写真はイメージです)

企業の業績を決める要因は何か

【真衣】この戦略については、人材開発業界の華麗なる商品開発の歴史を追うと、見えてくるんだ。

さっそくですが、企業は業績を創出する=お金を稼ぐために、さまざまな手立てや武器になる経営資源を持っているんだけど、ダイは、どんなものが企業の業績創出に影響を与えるか知っている?

【ダイ】うん! そりゃ優れた「戦略」や「ビジョン」があるかとか、優秀な「人材」を抱えているか、とかじゃない? たしかそれを整理したフレームワークもあったな。

【真衣】「経営資源の7S」ね。戦略、人材、ビジョン、組織体制、制度、スキル、組織風土(組織運営スタイル)。

【マル】経営資源のフレームワーク? ちんぷんかんぷんだわ。