低アルコール化、ノンアルコール化が加速する

「飲酒ガイドライン」の発表や、健康経営が注目される中、アサヒビールをはじめとする大手企業のストロング系の新商品が発売されないことで、ますます低アルコール化、ノンアルコール化が進むのは間違いないと言ってもいいだろう。

居酒屋に行っても今まで目にしなかった“モクテル”と呼ばれるノンアルコールのカクテルが置かれるようになったり、日本酒と同等の造りで醸したクラフトノンアルコール日本酒が開発されたりと、ノンアルコール化が進んでいるのを肌で感じる。これは世界的な流れでもあり、徐々に日本にもその影響が出てくると思われる。

だが、それでも酒飲みとしては、何とかして健康を害さないように酒を飲み続けたいと思う。吉本さんに健康リスクを損なわない飲み方を教えてもらった。

「ノンアルコール飲料を1杯目に飲むなど、うまく使うといいでしょう。今は味もだいぶおいしくなっていますし、種類も豊富にあります。ストロング系に慣れてしまっている人なら、いきなりノンアルコールではなく、徐々にアルコール度数を減らしていく方法も有効です。また、お酒以外のストレス発散法を考えることも大切です」(吉本さん)

実質賃金が上がらない今、若い世代に限らず、コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスを重視する人は少なくない。だが酒にいたっては健康のためにもそれらを追わず、ちょっと贅沢な質のいい酒を、時間をかけて飲むよう心がけたい。

グラスに入った飲み物で乾杯する人たち
写真=iStock.com/Rawpixel
※写真はイメージです
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