視力を落とさないためにはどうすればいいのか。眼科医の井上賢治さんは「眼圧を上げるような生活習慣を避けることが重要だ。特に緑内障は生活習慣との関連が指摘されていて、視力低下の原因にもなる」という――。

※本稿は、井上賢治『いちばん親切でくわしい緑内障の教科書』(世界文化社)の一部を再編集したものです。

気を付けたい「緑内障になる生活習慣」
写真=iStock.com/mapo
気を付けたい「緑内障になる生活習慣」(※写真はイメージです)

気を付けたい「緑内障になる生活習慣」

緑内障の原因はわからないことも多いですが、多くの生活習慣病と同じく、加齢や体に負担となる生活習慣が関わっているのは確かです。

実は、毎日特に意識することなく繰り返している生活習慣の中に、眼圧を上げてしまったり、目に負担をかける可能性があるNG行動があります。

それは、かたよった食事や、運動不足、喫煙やストレス、睡眠不足といった生活習慣などです。これらが糖尿病や動脈硬化、心臓病や脳卒中などの病気につながってしまうことは、皆さんもよくご存知でしょう。

年齢を重ねるのは止められませんが、生活習慣を改善することで、老化スピードを落としたり、病気を予防したりすることはできます。

健康的な生活習慣は、目のためにも大切なことなのです。

「うつ伏せ」で緑内障リスクが高まる

NG行動で特に重要なのは、直接的に眼圧を上げてしまう可能性がある行動です。

うつ伏せやうつむく姿勢、逆立ちなど、目の前面や頭を下にするような姿勢は、眼圧を上昇させるためできるだけ控えましょう。

仕事の合間に眠くなって、机につっぷして居眠りする。

腹ばいになって本を読んだりタブレットで動画を見たりする。

そんな何気なくしている行動が、眼圧を上げてしまうかもしれないのです。