ヨガや筋力トレーニングをやりすぎると健康リスクを高める場合もある。眼科医の井上賢治さんは「筋トレや有酸素運動は健康維持には重要だが、無理な動きや過度な運動が悪影響を及ぼすこともあるので注意が必要」という――。
※本稿は、井上賢治『いちばん親切でくわしい緑内障の教科書』(世界文化社)の一部を再編集したものです。
高血糖だと視神経にダメージ
糖尿病は緑内障の原因の1つです。
それは、高血糖状態によって網膜の血管が傷んで、結果的に視神経がダメージを受けるからです。
高血糖状態が目によくないのは、糖尿病の人に限ったことではありません。健康な人の場合、糖尿病の人ほど高血糖になったり、高血糖状態が続いたりすることはないものの、血糖値が上がりやすいものを食べすぎれば、視神経を傷める可能性があります。
血糖値とは血液中のブドウ糖濃度のことで、ブドウ糖のもとになるのは糖質です。
糖質には、砂糖、果物などに含まれる果糖、ご飯やパンや芋類などに含まれるでんぷんなどがあります。
これらの食べ物のうち口に入れてすぐ甘味を感じるものは、分子が小さく、早く吸収され、血糖値を急上昇させます。
アルコールの飲み過ぎはNG
その代表格が砂糖です。ケーキやアイスクリームなどのスイーツ、ジュースや炭酸飲料など砂糖を多く含むものはとりすぎないようにしましょう。
チョコレートはミルクチョコレートより、高カカオマスのダークチョコレートのほうが糖質量が少ないのでおすすめです。
アルコールは、適量なら問題ありませんが、飲みすぎはNGです。特に飲み会では注意が必要です。
一気飲みや大量の飲酒は、水分のとりすぎも重なって眼圧を上げる可能性があります。酔って興奮し、大声をあげれば眼圧も上がります。
脂っこく塩辛いつまみは、高血圧や動脈硬化につながり、目にもよくありません。
大量の飲酒は体内で活性酸素を多く発生させ、動脈硬化を加速させます。
また、寝酒は睡眠の質を下げることがあるので、寝る直前の飲酒は避けましょう。