※本稿は、北條元治『40代の壁を乗り越える美容トレ 「肌の再生医療の専門家」が忖度なしで教える最高のエイジングケア』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
美容はがんばるほど、肌を痛めてしまう
美容は「しすぎるよりも、あまりしないこと」が実は大事です。私は肌の再生医療の専門家として、5000人以上の患者さんを診てきました。
肌トラブルを招いてしまう人のなかには、傾向としてはどちらかというと、美容に意識の高い方やがんばって美容をされている方が多いのです。
それはよかれとおもってやっている「間違った方法」を継続してしまうことで、余計に良くない方向にいってしまうことがあるからです。
「タレントさんがこういう方法をおすすめしてたから、やってみたけど悪化してしまった……」
「SNSでバズっていたから試してみたんだけど効果が出ない……」
そういうこともよくお聞きします。まずは情報を鵜呑みにしすぎず「美容をがんばりすぎない」とハードル低く持つくらいがいいと思います。
例えば、たるみをなくそうと表情筋のストレッチをやっていませんか。洗顔料をつけて朝洗顔をやっていないでしょうか。入浴時に身体をゴシゴシと洗いすぎていないでしょうか。これらは実は間違っているやってはいけない美容の一例です。
本稿では、「やってはいけない美容の習慣5つ」とその対処法なども含めて、ご紹介させていただきます。
肌トラブルに陥りやすい人は特に、日常の生活で意識してみてください。
小顔マッサージはやってはいけない
①表情筋のストレッチ・小顔マッサージはNG
表情筋のストレッチは絶対にやめましょう。なぜなら「表情筋は鍛えられるものではない」からです。間違えた方法でやるとかえってシワが増え、たるみの原因になります。表情筋を動かすことによってできるシワがあるなら、動かさなければいいという発想の下で出てきた治療法が「ボトックス」です。表情筋のストレッチはこの治療法の真逆を行きます。
また摩擦を伴うようなマッサージ全般はやめたほうがいいでしょう。特に目の周りはただでさえ皮膚が薄いのです。人間の皮膚の中で、一番薄い皮膚は上下眼瞼の皮膚です。だからゴシゴシ擦ると真皮部分のコラーゲンが断裂したりと、いいことは何もありませんので摩擦を伴う強いマッサージは避けましょう。特に目の周りは刺激は控えて、「保湿」を心がける一択です。
押さえたりとか押したりとか、いわゆる小顔マッサージみたいなものもありますが、それは解剖学を習った身からすると根拠のない理論だと言えます。