在宅ワークの生産性を高めるために、仕事部屋の環境はどうするべきか。一級建築士でYouTuberのげげさんは「在宅ワークは外で体を動かす機会が減り、結果的に生産性が下がりがちなので、自宅でもスタンディングデスクを設置するなど、自然に動けるよう環境を整えると、健康にかつ集中して仕事ができる。またデスク自体に向かう機会が多いなら、窓に対して垂直方向にデスクを配置する『アイランド型』がいい。ある程度のスペースは必要だが、圧迫感がなく、ほどよい自然光が横から入って目が疲れづらくなり、オンライン会議のカメラ映りもいい」という――。
※本稿は、げげ『後悔しない家づくりのすべて』(サンクチュアリ出版)の一部を再編集したものです。
新時代の間取りは「リモート化」「職住融合」「地方移住」がキーワード
2020年からのコロナ禍によって、住宅のあり方が大きく変わったのは間違いありません。きっとこれまではなかった新たな間取りの形が普及していくはずです。アフターコロナにおいて住宅に影響を与える要因としては、仕事の「リモート化」、家にいながら仕事をする「職住融合」、人が都会から地方へと移り住む「地方移住」の3つがあると私は考えています。
そして住宅の間取りも、それに合わせて形を変えていくはずです。
具体的にどのような間取りが増えるか。まずリモート化に対応すべく、書斎やデスクスペースをつくる人が増えています。フリーランスの方々も増え、自宅にオフィスを設ける人や、家内でカフェやショップを営む人も出てくると思います。
車を「ひとつの部屋」ととらえ、移動しながら生活をする「バンライフ」という考え方も今後広まりそうです。仮に毎日車で寝るなら、家の間取りは激変します。これらはあくまで予想ですが、少なくとも住宅のあり方が岐路に立っているのは間違いないでしょう。