住宅設備や資材はどう選べばいいのか。「職人社長」を名乗る平松明展さんは「生活動線と使用目的を明確にすることが重要だ。たとえばベランダとウォークインクローゼットは無駄になりやすい」という――。

※本稿は、平松明展『住まい大全 ずっと快適な家の選び方、つくり方、暮らし方』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

リビングでくつろぐ家族
写真=iStock.com/kohei_hara
※写真はイメージです

子ども部屋は大きくなくていい

旅行の荷物の量は人によって違いますよね。私はキャンプが趣味ですが、便利なアイテムがたくさんあります。頻繁に使いこなしている物もあれば、使わなくなった物があるのも事実。旅行やキャンプは身のまわりの一時的なことですよね。

では家に当てはめたらどうでしょうか? 使用目的が明確になっていないと無駄になってしまうポイントがたくさんあります。まずは空間についてお話しします。

■子ども部屋が広すぎた

幼いころは大人と一緒の時間が多く、成長するにつれ自分の部屋での時間が増えますが、進学や就職などで家を出ることになると、その空間は帰省したときくらいしか使われません。

子ども部屋をつくらなければ収納スペースを増やせたとか、建物自体を小さくして駐車スペースを広くしたほうがよかったといった声を聞くこともあります。

■玄関が広すぎた

回遊動線についてお話しします。これはどこからでも行き来できるというメリットがあるものですが、玄関に入り、シューズクロークを通ってリビングに行くという動線があるとします。お客さまは玄関からそのまま家に上がって最短距離でリビングへ。もし家族もその動線が中心になっていたとしたら、シューズクロークを通るスペースは無駄になりますよね。

吹き抜け、ロフト、ベランダは要らない?

■アイランドキッチン

玄関の回遊動線と同じ考え方です。アイランドキッチンは流しや調理台が壁に面していないため開放感があり、動きやすいのが魅力ですが、スペースを広くとる必要があるため、キッチン収納が足りていない、ダイニングやリビングが狭いと感じている場合、どちらを優先すべきだったかと考えてしまう人もいるようです。

■吹き抜けやロフト

吹き抜けは開放感があり、空気の流れをつくる利点もあります。ただしそれは断熱性が高く、エアコンを適切なところに設置した場合のメリット。単に吹き抜けがあるだけだとコスパが悪いといえます。その部分に床があれば有効なスペースになるからです。

床を設置する分、初期費用が高くなると思うかもしれませんが、大きな違いはありません。なぜなら吹き抜けがある場合、外壁や天井の施工で足場を設置するため施工費用が高くなるからです。

ロフトも同様に使用していなければ無駄なスペースです。

■ベランダ

漏水の原因になりやすいということで不要説をお伝えしましたが、どこまで使いこなしているかで価値が変わってくると思います。初期費用、漏水対策の費用、メンテナンス費用を考えたうえでのコスパを検証していただきたいところです。洗濯物を干すという目的を果たすだけでいいのであれば、外壁に洗濯物干しの設備をつける手段もあるからです。