住む家の性能は何をどこまでこだわるべきか。一級建築士でYouTuberのげげさんは「家の性能について考えるうえで、最も大切なのは温熱環境である。寒さというのは、実は私たちの体にかなり悪影響をおよぼし、不調の原因や脳梗塞、心筋梗塞の引き金となるリスクがある。あたたかな家は、冬にも快適に過ごせるだけではなく、家族の命と健康を守ってくれる」という――。

※本稿は、げげ『後悔しない家づくりのすべて』(サンクチュアリ出版)の一部を再編集したものです。

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幸せな暮らしを支える、家の5つの性能

注文住宅といえば、「人と違ったおしゃれな家をつくれる」というイメージを持つ人は多いでしょう。

しかし、自由度が高いのはデザインだけではありません。性能もまた、ある程度自由に設計することができます。

住宅における性能は、以下にわけられます。

「耐震性(建物の構造体の強さ)」「耐久性(耐候性、雨漏り防止)」「メンテナンス性(維持管理、修繕がしやすい工夫)」「温熱環境(断熱、気密、空調計画)」「省エネ性(建物の燃費、光熱費、太陽光などの創エネ)」の5つです。

個人的には、デザインよりもまずこれら5つの性能にバランスよく配慮した設計が、幸せな暮らしにつながると思っています。

住宅会社によって特に大きな差が出るのは、断熱性をはじめとした「温熱環境」へのこだわりです。詳しくは後述していきますが、温熱環境は健康で幸せに暮らすうえでは欠かせない要素であるため、ぜひ家づくりの際に意識してほしいポイントです。