みなさん、ぜひ一度、過去を振り返って考えてみてください。今までに、努力して克服してきた弱さはありませんか? どんなささいなことでもかまいません。

たとえば、朝起きるのが苦手だったけれど、「このままじゃいけない」と一念発起して自分なりに努力し、今では早起きが気持ちいいと感じられるようになった。人見知りで、人とのコミュニケーションが苦手だったけれど、今では初対面の人とも以前より気軽に話せるようになった。怒りっぽい性格だったけれど、信頼できる相手からのアドバイスなどを参考に、今では以前より感情をコントロールできるようになった。

こんな具合に、自分の弱さに向き合い、克服してきた経験が、多かれ少なかれ誰にでもあるのではないかと思います。

過去に克服してきた弱さは、今、あなたの中でどうなっていますか? それは、自信をもって「私です」と言えるような、あなたという人間の大事な一部分になっていませんか?

ですから、まずはきちんと自分の弱さを認め、受け入れること。
人の手なども借りながら、変えられる部分は変えていくこと。

それが、あなたらしさと自信を、あなたに与えてくれるはずです。

自分の弱さを認めることが「スタート地点」

ここでもう一つお伝えしておきたいのが、「他人にはあなたを変えられない」ということです。人が、他人を変えるのは大変難しいことです。

人はそれぞれ、異なる性格や価値観、独立した意思を持っているからです。あなたを変えることができるのは、あなただけなのです。いくら人から欠点を指摘されても、注意されても、あなた自身が自分の弱さに気づき、きちんと認めていなければ、とても変えようとは思わないでしょう。

一方で、人には生まれながらにして、「昨日よりも今日、今日よりも明日はより良い自分になりたい」という希望があると、私は思っています。

小澤竹俊『自分を否定しない習慣』(アスコム)
小澤竹俊『自分を否定しない習慣』(アスコム)

もちろん、ときにはその希望が現実との開きを生み、苦しみを生むことにもなります。「すべての弱さを克服しなければ」「絶対により良い自分にならなければ」と考えると、それはそれで、自分自身を必要以上に責めたり、追い詰めたりすることになってしまいますから、どうしても変えられない何かがあるときは、そんな自分を認め、静かに受け入れる必要があります。

しかし、変えることができる弱さがあれば、変えていく。それが、より誠実に、より幸せに、あなたらしい人生を生きていくことにつながると、私は思います。

そして、自分の弱さを認めることこそが、そのスタート地点となるのです。

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