親しい人がいなければ趣味のサークルに参加しよう
【ゆかり】どこに行けばいいのか、さっぱりです。まさか、合コンとか言わないでくださいよ?
【先生】最初から「友達をつくろう」「恋人をつくろう」と気負うから、ハードルが高くなるんですよ。まずは「仲間が見つかるといいな」ぐらいのつもりで、自分の行動範囲を広げてみましょう。
【ゆかり】「友達」や「恋人」じゃなくていいんですか?
【先生】そうです。共通の好きなものがあると、人は仲良くなりやすいんです。何か、あなたが興味のあることをテーマにしているコミュニティなどに顔を出してみましょう。
【ゆかり】興味のあるもの……、何だろう。思いつかない。
【先生】社会人サークル、趣味サークル、同好会、勉強会、習い事、異業種交流会、イベントなど、なんでもいいですよ。近所の商店街やデパートをぶらぶら歩いていれば、イベントの情報などはいくらでも見つかります。
【ゆかり】そう言われると、いろいろありそうです。
【先生】自治体の広報誌などを見ると、役場主催の催しがいくらでも載っています。お金もほとんどかかりません。自分の行動範囲内で開催されるものなら、参加者とも共通の話題が多くて、イベントの後もリアルで親しくなりやすいはずです。
知らない人との交流は「人づきあいの練習」
【ゆかり】なるほど。だけど、知らない人と交流するのって疲れそうだなぁ。想像するだけでぐったりしちゃう。
【先生】逆です。知らない人だから、気を遣わずにすんで楽なんです。面白くなければ、次から行かなければいいんですから。職場だとそういうわけにもいかないでしょう?
【ゆかり】たしかに! そっか、別に、絶対に仲良くならなきゃいけないってわけじゃないですもんね。
【先生】そうですよ。人付き合いで疲れるのは、好かれようとしたり、いい人と思われようとしたりするからかもしれませんね。普段、人に気を遣いすぎて疲れてしまうという人は、「本来の自分を出す練習」だと思って参加してみるといいですよ。
【ゆかり】知らない人を相手にするからこそ、ハードルが低いと。それにコミュニケーションの練習にもなりそうですね。
【先生】その通り。人間関係で疲れやすい人ほど、練習のためにもどんどん人と出会う場所へ出て行くべきです。何も失うものはないんですから。
【ゆかり】すごく納得したんですが、でも、そういう場でどう振る舞っていいのか、迷ってしまいそうな気もする。
【先生】ポイントは「自分が楽しむ」こと。かまえすぎなくて大丈夫です。本来の自分のままで、何も気にせずにその場を楽しめばいいのです。何も得られなくても、何も問題はないのですから。
【ゆかり】少し気が楽になりました。頑張ってみようかな。
【先生】楽しいと思える場所だったら、何度か参加してみるといいでしょう。そのうち、なんとなく「仲間」といえる人たちができるはずです。そこから、もしかしたら友達や恋人につながる人も見つかるかもしれませんが、最初はそんなことは意識しないほうが楽しめます。