人気を出したい芸人にファンをつけるテクニック

ここだけの話ですが、落とせないライブをしっかり満員にしたときだけ、私はSNSで「満員御礼」と書いています。大成功したことを広めて、「次は参加したい」と思わせる、私の得意技の一つです。

満員や完売のインパクトを利用して、流行っている感を出し続けることはかなりの武器だと思います。

何か一つ「流行りを証明できるもの」があれば、かなりの効果を発揮します。「あの人気は本物だったんだ」と思わせることができたら、成功です。

他に、誰でもすぐにチャレンジできることもありまして、それは「自信を持つこと」です。

ここにきて精神論です。でもやはり、自信を持って宣伝することは立派な技術だと思います。自信や信念を持っているところには、人は必ず集まります。自分の商品には、誰よりも自分が愛情を持って、その気持ちを伝えていけば、必ず売れます。

「あそこのライブは毎回評判がいいし、主催者の気合いが伝わるから、今度友達連れてこようかな?」と思わせられたら最高です。

満員戦略と自信を持つこと、さらにそのコンボさえ決まれば、話題になりやすいと思います。そして、この技を使えば「人気を出したい芸人(商品)にファンをつける」こともある程度は可能になります。

……と、偉そうに書いてきましたが、山程失敗してきたからこそわかったことなので、何卒ご勘弁ください。

「チケット即完売」は本当にすごいのか

皆さんは次のうちどっちがすごいと思いますか?

(1)「単独ライブ今日発売開始でしたが、なんと即完しました!」
(2)「単独ライブ発売開始しました! チケットまだまだございます! 絶対面白くします! お願いです、来てー!」

よくSNSで流れてくる文ですね。これだけだと、恐らく全員(1)のほうがすごいと思ったはずです。では、もう一つここに言葉をつけ加えてみたいと思います。

(1)「A劇場(100席)での単独ライブ今日発売開始でしたが、なんと即完しました!」
(2)「Bホール(250席)での単独ライブ発売開始しました! チケットまだまだございます! 絶対面白くします! お願いです、来てー!」

さあこれならどうでしょうか? 正直、これでも(1)のほうがすごいと思ったのではないでしょうか。「A劇場とはいえ即完はすごい」「買えなかった人もいるからもっと大きな劇場でも埋まるんじゃないか?」ということを考えた人も多いのではないかと思います。

実は、これは実際にあった話で、Bホールでやるほうの芸人さんから、「俺らのほうがチケットも売っているし、はるかにすごいチャレンジをしてるのに、なんでA劇場でやるほうが讃えられているのか? 悔しいですよ……」との愚痴を聞いたことがありました。